2021.11.3
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火災保険を見直して活用しよう!
皆さんはご自宅の保険料について見直しはされておりますでしょうか。
現在、日本においては相次ぐ自然災害の影響から火災保険料と地震保険料が段階的に引き上げられています。
自然災害により被害を受けた場合には、行政による防災・減災対策や被災地・被災者支援も行われますが、自助努力として火災保険や火災共済で備えることも必要です。
内閣府の「保険・共済による災害への備えの促進に関する検討会」の報告によると、保険と共済の加入率(重複を除く)は82%ですが、水災の補償を含めた場合には66%にとどまります。
また、地震の補償を含めると49%と加入率はさらに低くなります。
住宅向けの火災保険は、建物(戸建ておよび共同住宅)と家財を対象とし、火災・落雷・破裂・爆発、風災・ひょう災・雪災、水濡れ、盗難、水災、破損・汚損などを補償します。実際に災害が起こった場合には、建物だけではなく家財にも被害が及ぶケースが多くみられます。
特に自宅を購入したり、賃貸契約を結んだタイミングで火災保険に加入した場合には、補償内容について細かく把握する時間的な余裕がないことも多く、また、不動産会社などが提示したプランでは、家財が補償の対象に含まれていないケースや、水災の補償が含まれていないケースも見受けられます。
従来の火災保険は「住宅火災保険」と「住宅総合保険」の2種類があり、それぞれ補償範囲が異なっています。
住宅火災保険では、火災、落雷、破裂・爆発、風災・ひょう災・雪災などの保険事故が補償対象となりますが、水災の補償はありません。
一方、住宅総合保険は、住宅火災保険の補償内容に加えて、自動車の飛び込みなど飛来・落下・衝突、給排水設備などに生じた水濡れ、盗難、水災を含めて補償される内容でしたが、現在では、個人の住宅向け火災保険を1種類のみとして、必要に応じて補償内容をカスタマイズする形へと変化している傾向がみられます。
火災保険では建物の構造や所在地、専有面積などを踏まえて保険料率を定めています。
火災保険の保険料は、保険金等の財源となる「純保険料」と保険会社の経費と利益になる「付加保険料」の2つから構成され、保険料率は損害保険料率算出機構が算出する「参考純率」を基礎として、各損害保険会社が独自に決めています。
この火災保険の参考純率については、近年の自然災害による保険金の支払い増加を受け、2019年10月に平均で4.9%の引き上げられました。
同時に、築年数によるリスク較差の反映として、築年数が経過した住宅よりリスクが低い傾向にある築浅住宅については、保険料の割引が行われました。
大手損害保険会社は、2019年10月より火災保険の保険料を全国平均で5~10%引き上げていますが、さらに、参考純率の改定を受け、2020年度にも引き上げられました。
地震保険料については、保険料改定の背景として、地震が起こる予測(震源モデル)の更新によって全国平均で19.0%の引き上げが必要な状態となりましたが、一度に19.0%の引き上げを行った場合における地震保険契約者の負担を考慮し、2017年から3段階に分けて料率の改定が実施され、2021年1月から3段階改定の3回目の地震保険料引き上げが実施されました。
加入当時の保険金額や補償内容と乖離していることも考えられますので、
火災保険も状況に合わせた見直しを行いましょう!
また、火災保険に加入していても、実際に火災保険を活用している方はあまり多くないようです。
以下の場合には火災保険が活用できますので、積極的に活用して建物・設備の維持管理を行っては如何でしょうか。
- 台風や雪(雹)よる建物被害
- 落雷による建物・設備(エアコン、給水ポンプ等)